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バスルームは、個人的な場所です。
みんな一人で裸になって、頭と身体を洗って、お湯をどんどん流して、
とても無防備なのに、とてもリラックス。
「お風呂の愉しみ」は、バスタイムを愉しむための本です。
この本に紹介されている手づくり石けん(シャンプー、リンス、化粧水、
歯みがき粉…)は、どれも見た目が美しく、安心な材料を使うものばかり。
エッセイは、押し付けがましくなくて好感が持てるし、具体的な分かりやすい
レシピは、すぐにでも何かを作りたいワクワクした気持ちにさせてくれます。
でも、もしも自分で実際には作らなくても、私はそれでもいいと思います。
温度計を二本そろえたり、ゴムベラをお菓子づくりのものとは区別したり、
薬局で劇薬に指定されている苛性ソーダを買って、子どもの手の届かないところ
に保管したり、何週間も、(できるだけ)一定温度で熟成させたり…、
石けんづくりは、少し手間のかかる作業です。
そして、出来あがる量は、たいていは使う量を上回ってしまいます。
この本の人気のおかげで、手づくり石けんがあちこちで気軽に買えるように
なりました。
それでもこの本を読んでみることをおすすめするのは、
そもそも石けんというものが、
こういう素材から成り立っていて、
こういう手順で自分でも作ることができて、
こんな風な理屈で肌の汚れを落として…
そういうことを知っているのって、大切なことだし
何よりも、楽しいことなんじゃないかかと思うんです。
そして知識さえあれば、市販品の中からきちんとした石けんを選ぶことが
できるようになります。それだけでも十分。
作ってみたい人はもちろん、作らない人にも。
石けんの何もかもが分かる、入門の1冊です。
作ってみたい気持ちがさらに高まった方には、実践版もあります。
オリーブ石けん、マルセイユ石けんを作る―
「お風呂の愉しみ」テキストブック
(飛鳥新社 ¥1,800+税) |
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