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R 何度も読みたくなる本のオハナシ

ロンパーちゃんとふうせん
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ロンパーちゃんとふうせん
著者 酒井駒子
出版社 白泉社
価格 \1,200+税
発売年 2003/03
ISBN 4592761006

ロンパーちゃんは、お母さんと出かけて黄色いふうせんをもらいます。
ヘリウム入りの、空に浮かぶ、本物のふうせん。
飛んでいってしまわないように、お母さんにすてきな工夫をしてもらって、
ふうせんとロンパーちゃんはいっしょに遊びます。
ところが強い風がふいて、ふうせんが木の枝に…。

夜になっても、ロンパーちゃんはあきらめられません。
「だって わたし ふうせんと いっしょに たべる やくそく したのに」
「いっしょに ふとんで ねる やくそく したのに」
お母さんになだめられて、やっとベッドに入ったロンパーちゃん。
眠る前にもう一度、窓の外のふうせんを見上げます。
「そうして ポツリと こう おもったの」

最後の見開きが、本当に見事です。

私は独身で、子どももいません。
だから、最近の子どもの本をあまり知らなかったんです。
いつの間にか、私にとって絵本は読みものではなく、
グラフィックデザインとして見るものになっていました。

酒井駒子さんの本が評判になっていることを知ったのは、
このコーナーを書くようになってから。
幼い子どものしぐさと表情の描き方が上手くて、絵だと分かっていても、
「なんてやわらかそうな」と思ってしまいます。
良い出会いでした。

ねえ、子どもを育てているみなさん、
子どもたちって、こんなに愛くるしいものなの?
そして、こんなに切ないものなの?
そうなの?
心底うらやましくなっちゃいましたよ。

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